ずいぶん古い人を引っ張り出してしまいました。でも、このアルバムが発表されたのは2014年なので、アルバムはそれほど古いものではない。
一応断っておくが、私は研ナオコが良くテレビに出ていた頃にファンだったわけではなく、中島みゆきの曲を探していたら、この人にたどり着きました。このアルバムはタイトル通り、研ナオコが歌った中島みゆきの曲を全曲集めたアルバム。研ナオコが中島みゆきから提供されてヒットした曲は「あばよ」「LA・LA・LA」「かもめはかもめ」あたりだが、研ナオコは中島みゆきの曲が好きで、何曲も歌っている。中島みゆきの曲を歌うボーカリストは多いが、中島みゆきの初期の作品を歌ったボーカリストでは、研ナオコが一番、曲の世界を表現していると思う。
研ナオコが美女なのかブスなのかは永遠の謎としておいておくとして、以外と知られていないのだが、歌は上手い。このアルバムとは別に、研ナオコが色んな曲をカバーしている曲ばかりを集めたアルバムも発表されているが、元の曲を歌っている本人よりも上手いのではないかとさえ思うものもあり、ジャンルも広く、その歌唱力は上手いというよりも器用と言った方がいいかも。
初期の中島みゆき作品の(何と言ったらいいか、的確に表現してないかもしれないが)やるせないような曲の世界を、研ナオコが持つ(これも表現があっているか分からないが)どこか影がある幸薄い女性、みたいな雰囲気と声の質がマッチしている。
研ナオコの他のアルバムをすべて聴いたわけではないが、おそらく、研ナオコ発表作品の中では最高傑作だと思う。

Kommentare