1971年発表。音楽ファンなら多分みんな知っていると思う、細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂で結成された「はっぴいえんど」の2枚目のアルバム。
4人のメンバー全員が、その後の日本の音楽にすごい影響を残した事を考えると、記念すべきアルバムであると共に、一般的な評価も、日本のロック音楽がやっと日本らしくなったのは、このアルバムからだと言われ賞賛されたり、けなされたり物議をかもしたアルバムとも言える。
アメリカのロック・バンド、バッファロー・スプリングフィールドを模倣して全員が曲を作るバンドを目指した通り、作詞・作曲の合作になっている。当時の音楽は、歌謡曲やグループサウンズのような明るくてキラキラした雰囲気の曲、または演歌のような湿った曲が多かったが、その中でこのアルバムは、何となく気怠さのような雰囲気を持ってて、このアルバムを初めて聴いたときは「なんだこりゃ」と驚いた事を覚えている。
後に知ったことだが、4人のメンバーはどうやったら日本語でロックを表現したらいいのか悩みながら完成したアルバムらしく、それがわかって聴くと例えば「台風」の曲なんかは、その歌詞の中に「どっ、どっ、どっ、どぉ」と疑似音を入れてみたり、「愛餓を」の曲は「あ・い・う・え・お・・・」と50音で歌ってみたり、苦労の後が分かる。私の好きな曲は3曲目の「風をあつめて」。記念碑的なアルバムとして名盤に挙げて良いと思う。

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