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北原的名盤 第21回 尾崎豊 / 愛すべきものすべてに

執筆者の写真: sorotsudosorotsudo

1996年発表、尾崎豊が1992年に亡くなった後、初めてのベストアルバム。

私は本来、女性ボーカル曲が好きです。女性の丸く澄んだ歌声が好きで、そのため名盤として選ぶアルバムは女性ボーカルが多い。それでも男性ボーカルで”ごめんなさい、完敗です”と言ってしまわせるアルバムが時々ある。その一人が”尾崎豊”です。名曲「I Love You」や「卒業」はもちろんだけど、「Forget-me-not(忘れな草)」なども良い曲だと思います。

なぜか尾崎豊の歌声には、心を鷲掴みにして揺さぶるような激しさがある。その激しさに感化されて「卒業」の歌詞にある通り、夜中に学校に忍び込んで、窓ガラスを壊して回った輩が出たり、尾崎豊が亡くなった後の追悼式に4万人近いファンが集まったり、社会現象とまで言えるような事が起きている。

(私の意見ですが)尾崎豊の曲は色んな歌手がカバーしているけれど、何か脆くて、バランスに欠けてて、全てを破壊してしまうような衝動に駆られる雰囲気を持った尾崎豊でなければ、聴いててつまらない曲になってしまう。私が知っている限り、尾崎豊亡き後、そんな雰囲気を持った人がなかなか出てきませんね。



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