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北原的名盤 第23回 サザン・オールスターズ / 10ナンバーズ・からっと

執筆者の写真: sorotsudosorotsudo

サザンのオリジナルアルバムの中から1枚を選ぶのは難しい。ベスト盤を選んで名盤だと言えばそりゃ楽だけど「ベスト盤なんだから名盤で当たり前でしょ」って話になってしまう。そもそも、私の中ではすでに「サザン・オールスターズなんだから、出すアルバムは良いに決まっている」という固定観念がある。それ位に私の中では、サザンがいいのは当たり前っている事になってしまっている。

それで、悩んだ末に1979年発表の2枚目のアルバム「10ナンバーズ・からっと」を挙げる事にした。

最初にサザンが「勝手にシンドバット」でデビューした時は、正直に言ってオチャラケバンドなのかと思った。「今何時?そうね大体ね~って、どういう歌?」っていうのが正直な感想だった。それが、2枚目のアルバムに入っている「いとしのエリー」で良い意味で完全に裏切ってくれた。こんなバラードの曲はこれまで無かった。桑田のしゃがれ声が、おしゃれにマッチしているこのバラードは、その当時の私にとっては画期的ともいえる1曲だった。

その後はヒット曲の連続で、日本を代表するバンドみたいな存在になってしまった。桑田佳祐が作る音楽は、洋楽の要素を入れながらも、何となく桑田の中に日本的な演歌や浪花節的な要素が備わっているような気がする。「いとしのエリー」から時代が流れて、色んなアーティストの色んな曲を聴いてみて、最近そう思えるようになった。だから、私にとっては、同じ時代を生きているバンドだと思えて身近に感じるし、”桑田が頑張っているのだから、俺ももう少し頑張ってみよう”って思える。誰にでもそんなアーティストが数人いるものだと思うが、私にとってはサザンがそのひとつです。



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