1973年発表。井上陽水はこのライブアルバムを出す前に1st「断絶」、2nd「陽水Ⅱセンチメンタル」の2枚のアルバムを出しているので、その2枚のアルバムから「傘がない」「夢の中へ」「人生が二度あれば」「東へ西へ」などの、初期の良い曲を選んで収録されてて、ギターの弾き語りが全面に出たライブしているアルバム。
このアルバムを出した後の3rdアルバムが「氷の世界」で、日本初のミリオンセラーアルバムになる。そういう意味では、ギター1本で始めた井上陽水が超人気アーティストになる前の、原点みたいなアルバムだと思う。
弾き語りからギターを始めた私には、井上陽水の曲でギターの弾き語りをして様になる曲は、4thアルバムの「二色の独楽」あたりに収められている曲までくらいかなと思っている。それ以降のアルバムは色んな楽器の音を重ね合わせて構成される曲に変わっていくので、なんとなくギター1本の弾き語りでは様にならない気がして、弾き語りしたことはあまりない。別にそれが悪いとは思ってはいない。井上陽水が音楽性を変えていったから名曲「少年時代」ができたのだから。でも、ギターの弾き語りみたいな音楽で始まったフォークソングの時代の名盤として、このアルバムを挙げても良いかと思う。

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