かぐや姫のメンバーだった伊勢正三が大久保一久と一緒に作ったグループ「風」のファーストアルバム。伊勢正三が作った「22才の別れ」や「なごり雪」(2曲ともこのアルバムには入ってないが)は時代を代表する名曲だと思し、彼の作詞/作曲の才能は当時、かぐや姫のメンバーの中で群を抜いていたと思う。
その伊勢正三が一番才能を輝かせているのが、このアルバムだと私は思っている。
「海岸通り」「でい どりーむ」「お前だけが」などの曲は「22才の別れ」や「なごり雪」で見せたように情景の切り取り方が上手くて、それまではどちらかと言えば直線的に言葉を投げかけていたフォークソングの世界を、少しだけ変えて見せたと思う。時々聞き直してみたいアルバムである。
セカンドアルバムの「時は流れて… 」に入っている曲であれば「あの唄はもう唄わないのですか」、サードアルバムでは「君と歩いた青春」が良いかなぁ。でもやっぱり、全体的にこのアルバムが持つ田舎から都会的センスに一歩踏み出そうとしているような雰囲気が好きかな。
それで・・・この記事を書くために改めて調べてみたら、このアルバムには、後々日本の音楽シーンを牽引してゆくようなメンバーが参加してたのね。今さら知りました。
【参加メンバー】
アコースティックギター:石川鷹彦 、吉川忠英
エレクトリックギター:伊藤銀次 他
エレクトリックベース:後藤次利、細野晴臣 他
キーボード:羽田健太郎、松任谷正隆
コーラス:大貫妙子、山下達郎、山本潤子、吉田美奈子 他

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