日本の音楽シーンの記念碑的コンサートとして名盤にとりあげようかと。
タイトルの通り’75年に開催されたつま恋ライブコンサートで、かぐや姫、吉田拓郎などが出演している中で、このアルバムには吉田拓郎のライブの一部が収められている。
日本で開催された初の大規模野外オールナイトコンサート”元祖夏フェス”(それまでのいくつか野外コンサートは開催されたが、5万人の観客規模で集まったコンサートとしては初めて)と言われている。拓郎のステージの模様がCD化されたこのアルバムは、開催からずいぶん経った2012年に発売されている。
私はまだ幼くてコンサートに行っておらず、のちに様々な音楽雑誌でコンサートのすばらしさが盛んに記事にされていた事を覚えている。
圧巻はコンサートの最後の曲で、このアルバムでも最後に収められている「人間なんて」。拓郎がほとんど絶叫するように「人間なんて」を繰り返し歌い、観客と一体になっているシーンで、今聴いても熱狂の様子がわかるし、なぜ「人間なんて」が名曲と言われるのかがわかる。フォークソング全盛時代の雰囲気とコンサートの熱狂の中で「人間なんて」はほとんど伝説になってしまっている。
フォークソングが日本の音楽の頂点を極めていた時代を象徴するような、つま恋のコンサートである。

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